心理学

2014年03月28日

もはや更新が月イチ以下になってる当ブログですが、
どうやら統計検定の受験記にアクセス数が集中してるようです。
(記事:統計検定2級&統計調査士を受験しました

他の記事へのアクセスなんて、ほぼゼロなのは秘密です。
 

そんな私ですが、統計の勉強を始めたのは1年半前です。
大学の専攻は心理学。いわゆる「文系」の人間でした。

専門課程で必要に駆られて勉強を始めてから、
だいたい1年で統計検定2級のラインまで到達しています。

2級を取れば、MARCHレベルの大学でも優秀な方に入るはずです。
「大学で統計を勉強した!」と、とりあえずドヤ顔できるくらいだと思います。
あと、どうやらブログのアクセス数的に、ネットの世界でもドヤ顔できるらしいです。


今回は、「文系だけど・・・」「統計って?」というレベルからスタートして、
「簡単な統計処理ができる」「統計検定2級が取れる」レベルに到達するまでの、
ふたばあおい流の最短ルートを紹介したいと思います。

ネットスラングで言う「ぼくのかんがえたさいきょうの○○」ですね。

次回の統計検定が6/22に開催されますが、
以下のとおりに勉強すれば、今からでも2ヶ月半で2級に間にあうかもしれません(適当)。


主な読者層は「これから統計に触る、文系(心理・教育系)の大学1・2年生」です。
それ以外の方でも、ゼロから統計のお勉強する際には参考になるかと思います。

以下、何度か「統計検定2級」を引き合いに出しますが、
「統計を使う文系学生に必要十分なレベル」とほぼ同義だと思ってください。
かくいう私も一介の学部生ですので、断言はできませんけど。


(1)「習うより慣れろ!」 はじめの3冊



加減乗除さえできれば読める、素晴らしい統計の本。
豊富な具体例と、解説の充実した練習問題が魅力です。

最初は意味がわからなくていいので、手を動かして具体例を追ってください。
それでもって、練習問題を解答チラ見しながら解いてみてください。
目標は数字のアレルギーをなくすこと・統計計算の感覚をつかむことにあります。

「理由はわからないけど、なんとなく計算はできる」レベルになれば上出来。
後に紹介する『よくわかる心理統計』を読み終わったら、もう一回解いてみましょう。

電卓で十分ですが、面倒だったらExcelで計算すればいいと思います(ぁ

想定読者である「文系学生」さんは、統計の計算に何となく苦手意識を持ってるはず。
ですが、数字が得意だと自負している少数派さんは、本書を飛ばしても構いません。




文系人間ゼロから統計のお勉強をするには必読の1冊。

『ごく初歩の~』で、手を動かして「わかった気に」なったら、
数字だけじゃなく日本語でも、ちゃんと(?)お勉強しましょう。

『よくわかる心理統計』は、『ごく初歩の~』と同レベル・同程度の内容で、
日本語での説明部分が、初学者にも非常にわかりやすく書かれています。
ここでの目標では、先ほどの計算の意味をちゃんと理解することです。

「だったら先にこっちを読むべきでは?」とお思いでしょうが、
先に「p値が~」「自由度が~」って読んでもチンプンカンプンのはず。
事前になんとなく触れてるからこそ、日本語で読んでもちゃんとイメージできます。

だから、もし本書でつまづいてしまったら、もう一度『ごく初歩の~』に戻りましょう。
それでもダメなら、残念ですが2ヶ月半で2級は諦めてください。

とはいえ、いきなり『よくわかる心理統計』から入っても全然OKです。
それくらい、初学者向けの説明が上手な本になっています。
『よくわかる~』→『ごく初歩の~』の順でも、普通はあまり影響はありません。

ところで、本屋で立ち読みして『よくわかる~』は不要だと判断した方は、
きっと何の対策しなくても、統計検定2級に余裕で合格できると思います。


Rによるやさしい統計学
山田 剛史
オーム社
2013-07-17


Rによるやさしい統計学 [単行本]

『よくわかる心理統計』と同じ著者による、統計ソフト『R』の入門書です。
統計検定自体にはやや不要ですが、卒論などには必ず役に立つのでご紹介。
統計検定2級の公式教科書も、Rを知ってると読める範囲が広がります。)

本書では、前掲2冊レベルの内容をRでなぞります。ちょうどいい復習にも。
※後半の応用編は急に難易度上がるので飛ばしてOKです。

Rの入門はネットにも転がってますが、なかなかゼロから順序良く教えてはくれません。
1日30分くらい,30日で何とかRをそこそこ使えるようになるための練習帳くらいな気がします。
練習帳→『Rによる~』の順で触ってれば、1~2ヶ月で前掲2冊レベルの処理はできるように。

実は、統計検定2級レベルの計算はExcelでも十分にできます。
それどころか、HADというExcelで動くフリーの統計プログラムが配布されてまして、
こちらでは(通常はRが必要な処理を含め)文系の大学生が一生困らないレベルのことができます。
作成者の広島大学・清水裕士先生はマザー・テレサの生まれ変わりか何かだと思います。

とはいえ、RにしろHADにしろ「分析結果を読む」のは自力です。
なので、「急がば廻れ」で一度は手(やExcel)で計算してみて、数値の意味を掴んでください。
(統計検定2級にも、「分析結果を読む」問題が数多く出題されます。)


(2)「このあと、どうする?」 王道の2冊+大穴の2冊

(1)の2冊ないし3冊を、1ヶ月~1ヶ月半くらい真剣にやれば、
統計についての基礎は十分に身についたと言っても過言じゃありません。

統計検定3級や、学部1,2年の統計の授業の単位までは余裕だと思います。
2級の過去問に目を通しても、すでに結構な数の問題を解くことができます。
(少なくとも、解くための知識は身についているので、あとは練習だけです。)


ところが、『ごく初歩の~』『よくわかる~』の2冊だけでは、
2013年の統計検定2級に出題された「回帰分析」などの一部分野が入っていません。

ココまででも2級の合格ラインにはおそらく乗るのですが、
やはり未修の部分を残して検定試験に臨むには不安があるかと思います。


統計学入門 (基礎統計学)
東京大学出版会
1991-07-09



東京大学出版会の統計学入門を読めば、不足分野は大体カバーできます。
しかし、『よくわかる~』と比べると、説明が堅苦しくなって頭に入ってこないかもです。
長年読み継がれてる素晴らしい教科書ですが、忍耐力のない方はオススメしません。


「どうしても6月に統計検定2級を取りたい!」って方は、
統計検定2級対応の公式教科書と問題集で、
『ごく初歩の~』『よくわかる~』での不足部分を、適宜補えばいいんじゃないかと思います。

(1)で紹介した3冊で基本体力は付いているので、公式教科書もスラスラ読めるはず。
Amazonレビューでは散々叩かれてますが、不足部分の補充・確認に使うには十分でしょう。
(かくいう私も、公式教科書は読んでないのですが。)

『よくわかる~』→『公式教科書』でも十分だと思いますが、
『統計学入門』まで読めば、2級の対策はほぼ完璧のはず。

『よくわかる~』を飛ばして、いきなり『統計学入門』も選択肢としてはアリですが、
そういう方は、いっそ『統計学入門』も飛ばして、公式教科書だけ読んだほうが安上がりです。



あるいは、公式教科書を読む前にもう1~2冊、以下のシリーズを読んでみてもいいかも。


マンガでわかる統計学
高橋 信
オーム社
2004-07






コチラはタイトル通り、マンガ形式で統計学をビジュアル的に理解できます。






とある弁当屋の統計技師(データサイエンティスト) ―データ分析のはじめかた― [単行本]
とある弁当屋の統計技師(データサイエンティスト) 2 ―因子分析大作戦― [単行本]

コチラは小説形式なので、ビジュアル的には分かりにくいかも。
とはいえ、Rのデモプログラムによるサポートが付いている点は素晴らしい。


いずれも、「初学者向け」「内容のレベルが十分」「説明が分かりやすい」という、
まさに入門書の鏡のような本になっています(そりゃ、そうだ!)

通常は「最初の1冊」に読むべきかもしれません。
でも、それは「イメージをつかむため」であって、いきなり『よくわかる~』からでも十分です。
むしろ、順当に『とある弁当屋の~』から入っても、2冊めの理解はさほど変わりません。

一方、初歩をひと通り触れたあとに「基礎事項の確認」のために読むと、
統計の知識があるだけに、内容含め隅々まで無駄なく楽しむことができます。

「回帰分析」などの『よくわかる~』で触れられていない分野に関しても、
統計の基礎体力があるので、イメージの質が格段に良くなることと思います。
(そして、これらの分野は正しくイメージを掴めさえすれば、2級は十分なんですよねw)

楽しみながら「基礎事項の確認」「新規事項のイメージを掴む」が同時にできるなんて、
一般向けの「最初の1冊」は、なんて素晴らしいんでしょう!

評判がいいのは『マンガでわかる~』ですが、オススメは『とある弁当屋の~』です。
シリーズ通して読んだ場合、値段が3倍くらい変わってきますので。  


3)統計検定を目指さない人への次の1冊

(2)では、6月の統計検定2級に間に合うように、
実質3ヶ月でゼロから勉強した際のプランについて紹介しました。

ところが、別に統計検定にこだわらない(あるいは11月合格を目指す)場合、
『ごく初歩の~』『よくわかる~』の次に読む教科書は、次の1冊でほぼ決まりです。




タイトルこそ『心理統計学の基礎』ですが、
『基礎基本』の基礎ではなく、『基礎理論』の基礎。
『よくわかる~』で勉強した内容を、より深く掘り下げていきます。

(2)で紹介した『統計学入門』も良い教科書ですが、文系学生にはこちらがオススメ。
『統計学入門』よりも数理的な部分は弱いものの、調査・実験に有用な内容が満載です。

心理学を勉強する文系の学生が想定読者とはいえ、
ある程度の数学の知識(高校数学2B程度)も必要になってきます。

こういった本を独学で勉強するのは辛いかと思いますが、
幸い、本書には『心理統計学ワークブック』という問題集があるので、
知識が定着しているかどうかを自分で確認することができます。

『ワークブック』も含めると数ヶ月~半年以上かかると思います。
それくらい、量・質ともに濃い本になっていますので。

かくいう私も、大学の授業で本書を1年かけて勉強してきました。

統計検定2級を、特別の対策なしに合格できたのも、
現在、心理学の授業にて統計を(だいたい)問題なく使えているのも、
本書の内容をだいたい理解できているからだと思います。

惜しむらくは、本書をある程度読んだあとに『よくわかる~』に出会ったことですかね。
もしも出会った順番が逆だったら、もうすこし早く理解が進んだかもしれません。 

この本のレベル以降のことに関しては、私もこれから探っていきます。


【2015.05.05 追記】



『心理統計学の基礎』に続編が出たのは良いのですが、
統計検定?何それ美味しいの?レベルの高度な内容が展開されているため、
心理・教育系の研究者を目指す一部の方が読めば十分な内容です。
それ以外の方はチンプンカンプンだと思います。




心理・教育(+社会)系で、もうちょい分かりやすく高度な手法を何となく理解したい方は、
上記の本に進む方が良いかもしれません。(1級の人文系に対応してるはずです。多分。)


まとめ

文系人間がゼロから始めて、6月に統計検定2級に合格したい方は、

『ごく初歩の~』→『よくわかる~』→(『統計学入門』)→『公式教科書・過去問』
 
が最短ルートだと思います。私は通ってないので責任は持てませんが。


補足としては、

・「俺は数字に強い!」という自負のある方は、『ごく初歩の~』も飛ばしていいかも。
・『よくわかる~』が不要なレベルの人は、もう公式教科書だけ読んでください。
・「『統計学入門』は嫌だけど、回帰分析が不安」というワガママさんは、
 『とある弁当屋の~』でも読めばいいと思います。1巻だけでOKです。
・同時並行で『Rによる~』も勉強すると、自分で統計を「使える」ようになります。
・11月以降の合格を狙う方や、統計検定にこだわらない方は、
 2級公式教科書を買うお金で『心理統計学の基礎』を買ったほうがいいです。

といったところでしょうか。



ところで、誰か『文系人間がゼロから統計検定1級を取るための最短ルート』を教えて下さい(土下座