インターネット

2014年07月25日

Haruhi Huntingという企画に、2ヶ月前から注目しています。

6月1日の0:00に公開されたgazanigaさんの記事以降、ネットで話題になりました。
「涼宮ハルヒ」再始動でカケラを集めて描き下ろしムービーを完成させる「Haruhi Hunting」スタート

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コレは、パチンコ「フィーバー涼宮ハルヒの憂鬱」のキャンペーンの一環なのですが。

日本全国のコンビニや屋外広告、雑誌、ウェブサイトなどに、
707種類の「カケラ」(場面写真)が隠されています。

コレを撮影→専用サイトにアップロードすると、
みんなの写真で1枚のムービーが出来上がるというもの。


単に「ムービーを見て終わり」じゃなく、リアルの行動にもつながって、
それでいてゲーム的な要素もあって話題性に満ちた、
ものすごく面白い取り組みだと思ってます。

もっと、こういう参加型の広告が増えて欲しいところです。


ところが。

実はまだ「カケラ」が半分も集まっていないんです。

理由は、まだカケラが隠されていない(非公開になってる)からです。

探す側にやる気が無いんじゃなくって、
まだ店舗や屋外広告として設置されていないから探しようがないんです。


あくまで、この企画は7/22に設置される「フィーバー涼宮ハルヒ」のキャンペーン。
なので、7/22までは何としても話題を保ってたかったのでしょう。

にしても、既に7/22を過ぎたのに半分も公開されていないとは…!


おかげさまで、始まって50日以上が経った今でも完成の目処は立たず。

やっぱり、進展がなさすぎることに不満を持っている人は多いようで。
Togetter:何が怖いってharuhi huntingが全く進展なしなこと

無題

データは先程のTogetterのツイートより。(7/25 AM4時ごろ作成)
まとめ内ツイート@mokeeuph様の定点観測を参考にさせていただきました。

※グラフ画像の初出は@kito1214のツイートですが、コレは私の別名義です。


とはいえ、宣伝したかったパチンコは7/22からもう始まったので、
ココまでダラダラ続ける意味はあっても、コレからも無駄に引き伸ばす意味はないはず。

中の人っぽい方のツイートをみても、
流石にそろそろ出し惜しみはなくなるんじゃないでしょうか。
(※中の人のブログ。裏付けみたいな。)

いくらなんでも、このペースで9月末まで続くことは無いはず。

 


それにしても、このHaruhi Hunting。
面白い企画なのに、びっくりするくらい盛り上がってないんです。

「引きこもりのヲタ共、707個のカケラを集められるかな?さぁ、ゲームの始まりだ!」

といったデザインにするのが、最も盛り上がる図式でしょう。
日本全国に散らばった707個のカケラを集めて、
『涼宮ハルヒの憂鬱』の新作描き下ろしムービーを完成させよう。
実際の宣伝コピーなんかを見ても、ゲーム・コレクション要素を感じます。
最近のゲーミフィケーションブームの流れですね。



じゃあ、なぜ盛り上がってないのか?

ゲームとして成り立ってないから、だと思います。


ゲーム(特にRPG)にはクリア条件があります。

DQ6だったら大魔王デスタムーア討伐だったり。
ポケモンだったらポケモン制覇だったり。

これらのゲームは、クリアすることが目的です。
そのためには、頑張って努力すれば到達できるゴールが明確になってなきゃいけません。


翻って、今回のHaruhi Huntingはどうだったのか?


ゴール:707枚のカケラを集めること


コレは、先に引用したキャッチコピーより明らかです。
Haruhi Huntingというゲームは「クリアすること自体が目的」のゲームと想定されています。


難易度:クリア不可能(現段階で全部を集めても707枚にならない)

ドラクエ5の幼年期ゲマよりも無茶です。


このように、「クリアすること自体が目的」のゲームにもかかわらず、
「いくら努力してもクリア不可能なバグが残ってるゲーム」になってることが、
参加者のモチベーションを維持できず、盛り上がれない原因だと思うのです。


余談ですが、先ほど引用した中の人のツイートでも、
「予想以上に見つけられるのが早かった」ことに言及しています。

Haruhi Huntingは、「(バグがなければ)クリア自体は容易なゲーム」のようです。
仮に707個全て公開されてても、「クリアが目的」のゲームにしては難易度が低すぎるようです。



Haruhi Huntingでは、話題になった当初(6/1)の熱量がゲームクリアに生かされませんでした。

参加者は時折与えられる課題を粛々とこなすだけ。

各課題をクリアするスピードがいくら早くなったって、
ゲーム自体をクリアすることは、どんなに頑張っても不可能です。


そもそも、当初の熱量をそのまま活かすんだったら、
企画開始段階で全てのカケラを探せるようにしておくべきでした。

「わずか5時間で707個制覇!コレが日本のヲタクの本気だ!」

みたいなデザインだったら、クリア後も2chまとめ等でそれなりに盛り上がったと思うんです。

RPGではなく、レースゲームや音ゲーに近いものですね。

こういうゲームにとって、そもそもクリアできることは大前提です。
クリアした上でスコアを競うのが楽しいんですから。

もちろん、トータルで1週間も話題にならない点は課題ですが、
だらだら2ヶ月以上続けてる現状に比べ、総熱量でも盛り上がりが大きくなったはずです。



「継続的な盛り上がり」という観点からも話をしてみましょう。

ポケモンの人気投票でネット住民がコイルを1位にしようとした話など、
「まいにち少しずつ」系のゲームだって、ネットじゃ結構盛り上がっています。

イナイレの五条さんにしても、結構持続的に盛り上がっていました。

これらの人気投票系の盛り上がりは、
「締め切り」の影響が大きいのかもしれません、

コイルや五条さんの人気投票は投票締め切りがあったので、
その期間までにネット住民は短期決戦で盛り上がります。
期間が2ヶ月くらいあっても、ずっと盛り上がってます。


でも、今回のHaruhi Huntingでは「いつクリアできるか?」が不透明なんです。
そんなゲームに「短期決戦」で騒げるほど、ネット住民は話題に飢えてはいません。

その上、Haruhi Huntingの場合は「誰か1人が目標達成すればいい」設計なので、
人気投票のように「まいにち少しずつ」がやりにくい課題でもありました。
ますます継続的にゲームに参加するモチベーションは下がります。

そもそもHaruhi Huntingは「継続的に楽しむゲーム」じゃないんです。

Haruhi Huntingが、クリア自体を目的としたRPG的ゲームじゃないことは述べましたが、
継続的に遊ぶことがスコアに直結する育成ゲーム的なゲームでもありません。

バグをあえて改善しないことで、改善待ち目当てで継続的に参加させるのは、
さすがに無理のあるゲーム設計だと思います。



先に述べたように、一度に707枚公開して「○○時間でクリア!」とかが一番盛り上がるはずです。

ですが、実際問題として、
一度に公開するのはコストが非常に掛かったり、話題をある程度の期間だけ持続させたかったり、
そうそう理想通りに行かないことも分かっているつもりです。

百歩譲って6/1~7/22頃までイベントを続けたかったとしても、
7/22の前までには707個のカケラを公開しておくべきだったと思います。 

別に、「第1ステージ」「第2ステージ」なんて名前にして、
カケラの公開を数回に分けたって別にいいんですよ。ちゃんと公開される保証があれば。

「第3ステージ公開:7月7日」とか日付まで明らかにしとくと、なおベターです。

ポイントは以下の2点。

1)ちゃんと努力すれば達成できるクリア条件を設定すること

2)今すぐクリアできずとも、クリアできる目処(日程など)を明らかにすること


ココを改善するだけでも、Haruhi Huntingは盛り上がる企画になったと思うんですけどね…



あるいは、参加者間の競争を煽るゲームでもよかったかもしれません。

「23番めに見つけた」とか「写真が面白かった」とかをポイント化して、
各参加者のランキングを作るようなゲームデザインも1つの楽しみ方です。

ゲームの参加者が限られてしまうのが難点でしょうか。
(そして個人的にはそんなに魅力を感じませんw)




さて、まとめましょう。


Haruhi Huntingが盛り上がらない理由は、ゲームとして成立してないからだと考えます。

Haruhi Huntingは、ゲームクリアを目的としたゲームです。そう想定されています。

ところが、どんなに努力してもそもそもクリア自体が不可能な設計です。
そして、この致命的なバグが取り除かれる見通しは不明です。

ラスボスに絶対勝てないRPGは、ただのクソゲーです。盛り上がるはずもありません。


そもそも、Haruhi Huntingというゲームのデザインは、スコアを楽しむゲーム向きです。

第2、第3のHaruhi Huntingが気をつけるべきは、まずクリアできるゲームにすることです。
せめて、いつバグが取り除かれるか見通しを明らかにせねばなりません。

その上で、「どうやってクリアしたか?」をデザインする方に試行錯誤する必要があるでしょう。



以上、どうしても言っておきたかったので。



2014.08.06 追記

HaruhiHunting

8月5日の夜に707枚全部揃ったので、
集まり方の推移のグラフの完成版をココに公開。

完成版のmovieはコチラで見ることができます。
パチンコ導入日以降、流石に運営側もスパートかけてきたみたいですね。

にしても、スパートかける前(赤線よりも前)の時期が長すぎた…!